DARK TRANQUILLITY vs THE HAUNTED @ 渋谷・O-EAST

 Dojoでもあるまいに微妙によくわからん気もする組み合わせではありますが、どっちも最高なのでまあよしといったカップリングのライヴイベントに行って来ましたよ。

 開場18時ちょい過ぎに着くとちょうど自分の番号のあたりが呼ばれるところでスムーズに入場。外はアホみてーに寒いので待たずに入れてよかったです。
 物販がまたアホみてーに混んでたので、まあTシャツ今家にアホみてーにあるから別にいいかとパスし、こっちは空いてた(客は誰もいなかった)ドリンクコーナーでビールをもらって客席へ。
 すると物販で客が大量にトラップされていたおかげか、大していい番号でもなかった(200番ぐらい)のにまだ最前1列が埋まっている程度。こりゃ儲けたわいと二列目に陣取りビールを飲みながら待つ。
 開演までいつも長い待ち時間だが、今日はBGMにNILEの「ITHYPHALLIC」がかかっていたのでそう退屈せずに済んだ。ナイス選曲! 出がけにお茶を沢山飲んだ上に腹ごしらえにうどんを汁まで飲んで来てしまい、さらにその上うっかりビールまで飲んでしまったということに気づき尿意の気配に怯えるが、それが具体的に形になる前にライヴが始まってくれた。あーよかった汗さえかき始めればこっちのもんだ。

■THE HAUNTED■
 THE HAUNTEDが最初に登場。大阪ではDARK TRANQUILLITYが先だったようで、わざわざ順番を替えるということはつまりこのカップリングは本当にダブルヘッドライナーだということか。人気はどっちの方があるんでしょうかね。
 HAUNTEDはDojo以来、約2年ぶり。幾分ガタイが良くなったフロントマンのピーター、頭を丸めて髭を伸ばし以前よりだいぶブルータルな風貌を獲得していた。それで相変わらずステージ中を所狭しと跳ね回るわけだから相当なインパクト。ヴォーカルは思い切りブチ切れつつMCではややコミカルな面も見せたりもして、パフォーマンスには前よりも余裕がある。前は遠目で本当に危ない人が暴れてるみたいに見えたが、今回は観客を楽しませようという意思が強く感じられた。
 そして私の目の前にはヤンセン。ピーターのように動きはしないが、上手いわデカいわ彫り深いわでそこに立って弾いているだけで客の熱視線を集めまくり。
 驚いたのは最前付近というこちらの立ち位置にもかかわらず音がものすごく良かったこと。鋭いリフの隅々まできっちり聞こえてドラムも気持ち良い。ヴォーカルの普通声パートだけは聴き取りにくかったが、まああの辺はもともと大して上手くもないので聞こえなかったら聞こえなかったで別に問題ないです。
 ショウ全体を通して、ブチ切れデスラッシュ・チューンを数曲やった後はミドル・テンポの曲を入れて少しクール・ダウン、という流れが作られていたあたりも良かった。おかげで適度に休みつつ、いい感じに暴れることができました。

DARK TRANQUILLITY
 でDARK TRANQUILLITY。いやね、これがHAUNTEDとは逆に音があんまりにもひどいんでびっくりした。全体的に音量が全然足りてないし、ほとんどドラムしか聞こえない。そのドラムもスネアばかり大きい割にバスドラはくぐもっていて随分と間抜けな響きになってしまっているし、先ほどのHAUNTEDが音はいいわペルはむやみに上手いわだったのでその落差もあって、しばらくの間これはどうしたもんかとぽかんとしてしまった。そういや前回のUNITでも最初は音酷かったなあ。ヴォーカルのミカエルとかが頑張って煽りに来たりするのだが、乗れねえっつの。まあ3曲目ぐらいには割とまともな音になって以降は普通に楽しめたが、キーボードの音などは結局最後までほぼ聴くことはできなかった。まあ最前で音に期待する方がバカという話でもあるけれど、HAUNTEDはやたら良かったのになあ。あれが良すぎたのが仇になったというか、もしDARK TRANQUILLITYの方が先に出てきていれば音はそう気にならなかったかも。
 まあそんな訳で疾走曲では何が何やらわからずちょっと切ない気持ちになったりもしたけれど、遅めの曲では比較的よく聞こえ、あの暗く繊細な感じをじっくり味わうことができた。「Hedon」や「Lethe」、「My Negation」なんかはやっぱり最高ですよ。
 それにつけてもやはり格好いいのはミカエル。いつもの薄手の黒シャツに股上のやたら浅い黒ジーンズという出で立ちで、股間がむやみにくっきりしている上に下腹部にあるタトゥーがちらりちらりと覗き大変セクシー。でもってあのしなやかな体と動きに美声、これはもうきっとデスメタル界随一のセクシーフロントマンと言ってもいいんじゃなかろうか。

 というわけで、どっちのバンドもそれぞれに良かったですよというお話でした。あー、首が痛い。


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