DIMENSION ZERO「HE WHO SHALL NOT BLEED」

tawachi2007-08-21

 IN FLAMESのイエスパー・ストロムブラードの別バンド、DIMENSION ZEROの4年ぶりの3rdアルバム。毎度帯叩きで収録時間の短さを売りにしているように、もはやDIMENSION ZERO節として確立された感のある硬質のリフでガーッとファストに押しまくるデスラッシュはいつも通り。今回1st、2ndとやや異なるのは、特に中盤以降、幾分スロー・ダウンしたメロディアスなパートが目立つ点で、「Deny」ではアコギを使ったソロを入れてみたり、「I Can Hear The Dark」ではイントロにチェロを使ってみたりしている。昔のIN FLAMESを思い起こさせもするそうしたパートは、2ndでブルータリティを突き詰めた反動とも、既に正統的メロデスの域を脱したIN FLAMESの代わりとも、あるいは単にイエスパーの曲作りへの貢献が大きいからとも取れるが、さすがと言うべきか、そのメロディの導入の仕方はやはり絶妙。ぶんぶん頭を振らせる無慈悲な疾走パートと上手く噛み合いつつもしっかり泣かせてくれる。疾走感を相変わらず主眼に置きながらも、それ一辺倒にはならず曲調に幅をもたせてきた感じだ。どこをどういじったらこうなるのか聴き比べてもよくわからない、ボーナストラックのBEE GEESのカヴァーも最高。


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