金玉に関する疑念

 人類において金玉が体外に出ているのは温度が低い方が精子の製造などに都合が良いからだそうだが、よく考えるとここにも未だ疑問は潜んでいる。どうして少々温度が高くても効率よく精子を製造できる方向に進化しなかったのかということである。金玉が体外に出てこんなに目立っていたらいつ犬に囓られるかわかったものではないし、食われはしないまでもふとした拍子にどこかにぶつけたりしたら痛いし、痛いくせに体外に出てるもんだから喧嘩や何かでも狙われやすいというかこれはもう狙ってくれと言わんばかりなわけである。だいたい大事なものだから少しの衝撃でもこれだけ痛むように出来ているはずなわけで、だったら何故体内にしまっておかないのかと非常に疑問だ。金玉などというものを体外に出しておくのはどう考えても非常に大きなリスクであり、そこには強力な選択圧がかかりそうなものである。たかが精子を1〜2℃高い温度で作るのがそんなに大変なのだろうか。もしくはセックスアピールのためにあえて外に出しているとか。これは少しありそうな気がするな。とにかく自然というのはまことに深遠かつ不可解なものだと感慨を新たにするのである。