毛髪密度等に関する疑念とその解決

 中学生あたりになって髭が生え始めると結構毛に関することが話題に上り始めるじゃないですか。でよくあるのが「髭を剃ると濃くなるからできるだけ剃らない方がいい」だとか「毛を抜くと太くなる」とかいう話。あれは昔っから疑わしいと感じてまして、というのはあの手の話って大抵話者が自分の体験に基づいて言っていて、「実際俺は剃っててだんだん濃くなってきた」というわけですよ。でも体毛なんて歳を経るごとに濃くなっていくのが当たり前で、毛を剃っていて濃くなったといってもそれが剃毛の刺激によるものなのか、それとも加齢によるものかなんて区別つかないじゃないですか。「刺激で濃くなるんだよ」とか彼らはもっともらしく言いますが本当かよと。

 これを検証するのは実は結構簡単で、ある一人が例えば顎髭の片側を毎日剃ってもう片側は剃らず伸びるに任せるというのをある程度の期間に亘ってやれば良いわけです。で1年なら1年経ったころに両方を剃り落として、少しして生えてきた髭の密度と太さを測定すれば良いのです。勿論被験者の顔面はしばらくの間少々面白いことになりますが、それを避けるには数十人とか数百人の集団を使ってデータを取るしかなくさすがに大変です。

 ここまで考えて気づいたのですが、何もそれは人間じゃなくてもいいわけで、マウスか何かで同様の実験があるのではないかと思い至りました。でネットで検索して調べてみたらやっぱりそうでした、剃ると濃くなるというのは迷信に過ぎないようです。電気剃刀程度の刺激で髭が濃くなることは考えにくいらしく、またマウスを使った剃毛実験では体毛は一時的に濃くなるもののそのうち元に戻るんだそうです。いやあ良かった、これで自分の髭で実験せずに済みそうですよ。


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