LACRIMOSA「LICHTJAHRE」

tawachi2007-07-14

 アルバム「LICHTGESTALT」発表後、ヨーロッパ〜南米〜ロシア〜中国・台湾と世界各地を回ったツアーの様子を収録したDVD。ドキュメンタリー作品ということで、ライヴの映像以外に楽屋での様子や道中の風景が豊富に収められており、ライヴで妖しげな謎の舞を踊るティロ様は勿論のこと、リハーサルで音をチェックするティロ様の真剣な表情や、観光を楽しむティロ様の笑顔、街中で遭ったファンにサインや写真撮影など気前よくサービスするティロ様の気さくな様子などが堪能でき、ファンであれば悶絶必至の作りとなっている。あまつさえ、モノクロでほんの一瞬ではあるもののティロ様の両乳首まで拝むことができる始末だ。ああ……ああティロ様!!
 というような萌え話はさておいても、ひとつのビデオ作品としてなかなかよくまとまっている。道中のバンドメンバーの様子や、各国での熱狂的な迎えられ方がわかって楽しい。各地のファンの様子が多めに撮られているのも、あちらのファン層のことをよく知らない日本人としては興味深い(ドイツのゴスっ子達の気合いの入りようは凄い)。画質や音、カメラワークも良好だし、繋ぎのCGなども結構凝っている。ライヴそのもののパフォーマンスも、ゲスト陣が元々実力派揃いなのに加え、ティロ様のヴォーカルの技量もずいぶんと上がってきているので、98年に出たライヴ盤やその他のスタジオ盤と比べても聴き応えは十分。特に、スタジオ盤以上に感情を込めて演奏される「Komet」や「Ich verlasse hert' Dein Herz」あたりは圧巻である。
 ただ、当たり前だがやはりドキュメンタリー部分の比重が高いので、いくらライヴが良かろうともその世界観に浸りきるというようなことは難しく、ライヴ作品としては楽しみ辛い。また、人によってはファンの様子ばかり撮りすぎだと思う場合もあるかもしれない(バンドとしてはファン・サービスのつもりということもあるだろうけど)。というわけで、一度是非ライヴを一本通して収録した作品もお願いしたいところだ。ていうか日本に来てくれるという選択肢はありませんかね。台湾までは来たのに。
 なお、同ツアーの音源を収録した同名の2枚組CDも同時発売されている。CDの方が収録曲数は多く、限定盤にはさらに2曲ボーナスが追加されているので(うち1曲はライヴで2回演奏されたのみでこれ以外では聞けない貴重音源だとか)、DVDと合わせてこちらも買うといいんじゃないでしょうか。


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