HIM「DARK LIGHT」

　フィンランドの誇るメランコリック・ロッカーHIM、本5thアルバムにてついに本邦デビュー。既に世界的にえらい人気が出てきているようで、今回の日本デビューに際しても、先にサマソニで来日させておいたり、この新作を1,980円のお値打ち価格で売り出したり、新作と同時にベスト盤を発売したり、と殊更に売り込みをかけているっぽいですね。そんな重要な本アルバム、内容はといえば、ヴィレ・ヴァロのクネクネ風セクシー歌唱を中心に思いきり叙情的なメロディを全編に配した、これまで同様のロマンティック極まりないハード・ロック。ゴシック的なややヘヴィな音像だった1stの頃と比べると、多少軽く普遍的なロック的なサウンドとなっているものの、それはごく些細な変化で、本質は全く変わらぬ「ラヴ・メタル」を今回も貫いている。粒揃いの曲の質の高さも相変わらずで、シングルとなった「Rip Out The Wings Of A Butterfly」あたりはやはり悶絶級。

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