彼岸花まみれ

　都内某植物園（とはつまり私の学校だが）にて3体目の球体関節人形の写真撮影を行う。ちょうど彼岸花の時期なのでそれ狙い。外れの方の関係者以外立入禁止エリアに彼岸花が無闇に群生している場所があるのでそこで撮影したのだが、蚊が異様に多くて参った。撮影を始めてからすぐに巨大な藪蚊の大群が出現、常時20匹ぐらいの蚊が脚に纏わりついている状態になりとにかく刺されまくる。これはたまらんと一旦部屋に引き返し全身に虫除けスプレーをぶっかけて来るが蚊の猛攻は止まず、最終的に合計30箇所ぐらい刺された。私もただ刺されるに任せていたわけでは無論なくけっこう反撃もしたのだが、こちらが刺された数以上に相手を殺れているかどうかはわからない。まあ幸いにも大して痒くはないのだが（5年前に部室で蚤に100箇所以上刺された時に比べれば何ということもない）、それとは関係なく何かむかつく。
　それから他にちょっと大変だったことというと、彼岸花の花粉が凄くて脚中黄色い粉まみれになったりした。ズボンをはたくと花粉が音を立てて落ちて驚いた。すげえ量だ。
　ショッキングなのはせっかく完成したばかりの人形にいきなり破損が発見されたことだ。自転車での運搬中の衝撃によるものか、左膝の外側にひび割れができていた。修復はそんなに大変ではなさそうなのが救い。それほど目立つわけではないので、11月の展示会後に直すとしよう。
　あと、通りがかった育成部らしき人に「ここは立入禁止なんですけど」とか言って注意されたのには笑えた。あのさあ、私一応関係者なんですけど。と釈明しようと考えつつ注意されたことにびっくりして何も言えずにいるうちに相手はさっさと立ち去ってしまった。後で聞いたところによると、最近彼岸花目当てで立入禁止の看板を無視して侵入してくる一般客が多くスタッフも神経質になっているんだそうな。まあ人形の撮影をしている姿を見て関係者だとは普通思わないだろうし、関係者であっても研究等とは無関係なことをしているのだからそれはそれでまずいかもしれず、一般人だと思ってくれたのはむしろ良かったのかもしれないが。けっこう彼岸花踏み荒らしたりもしたしな。でもまあ所詮珍しくも何ともない彼岸花なんだし、本来一般客の目に触れる場所でもないんだからいいですよね。というわけで注意されたのは当然シカトして撮影続行。結果、そこそこ使えそうな写真が何枚か撮れて満足。

HOME PAGE : のこぎりパパ