車内広告

 昨日半蔵門線に乗っていて目にしたのだが、スーパードライの車内広告って気持ち悪くないか。右端にビール瓶の口を写した写真が配置されていて、そこからビールが少しだけ出ようとしている図。ビールを注ぎ出す瞬間を捉えたのであろうが、これが何かの樹液か接着剤のような粘性の高いどろどろの液体のように見えて非常に不気味である。爽やかな感じは微塵もなく、有機的な刺激臭を放ち口に入れればその臭いとおぞましい感触に二秒で嘔吐してしまいそうな危険な香りに満ちている。きっと表面は固まっていてその膜が膨らみ割れそこからどろーりと液体が糸を引いて流出し、口の中でねばねばしつつも少し混入した固体部分が乾いた飯粒のような感触で歯にひっついたりするのであろう。はっきり言って不味そうだ。ある見方をすると、ビール瓶の先だけを写したその図は、何か黒光りして先っちょの少し縊れたある種の(自他共に認める紳士である私にはちょっと口に出来ない類の)棒の先端から何かどろどろとした液体(これまた自他〜中略〜類の)が滴っているように見えなくもなく、もしかすると性(あるいは死)に関連する物を混ぜ込んでおくと目を引きやすいという広告業界の1つの手法を踏襲したものかもしれないとも思える。しかし目を引いたところで連想するものがそれでは結局失敗だろ。だいたい広告全体のデザインとしても、左端の肉の角度や位置にしろ字の配置にしろ何かバランスが狂っており、センスのない奴が絵自体をろくに見ることができずただ頭で考えて作りましたといったぎこちない臭いがぷんぷん漂っていていただけない。あれはいけませんよ、ええ。


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