宇宙生物

tawachi2004-10-25

 研究室に去年北海道で学会があった際買ってきたマリモの瓶があるのだが、先日先輩がその瓶を覗いてみて謎の生物が大量発生しているのを発見した。何やら丸いフォルムの、最大で0.5 mm程度の物体が水中を泳ぎ回っている。今日ふと思いついてそれを顕微鏡で観察してみた。コーヒー豆のような形をしていて周囲全体に毛が生えており、一部少し長めの毛のようなものが数本飛び出ている。内部に黒っぽい模様が見えるが緑色はしていないのでおそらく藻の類ではない。最初は動かなかったが観察しているうちに長い毛を動かして泳ぎ始めた。動く時体の下側にあるらしき割れ目が開き、そこから長い毛が出ているのが見える。泳ぐ様子を見ていると長い毛は毛というより脚のようでもある。動かなくなると毛が引っ込み割れ目も閉じる。大きさは、長径で400マイクロメートル程度(写真のスケールバーは100マイクロメートル)。
 で早速この生物について調べてみた。カニとかエビとかの幼生だろうかと予想し、「幼生」で画像検索してみると貝の幼生で似ているものがあったのでその類かと思ったが、もっと調べてみるとどうやらカイミジンコと呼ばれる生物であるらしきことがわかった。しかしいつも交換している水は水道のだと思うのだがどうしてこのような生物がいつの間にか住み着いていたりするのだろうか。まさか生命自然発生説。いやいや実はマリモのうちどれか、もしくは全部が擬態した奴らの巣になっているのだ。で我々の見ていない夜中とかに突然ぼこりと穴が開いたり2つに割れたりして中の空洞から無数の奴らがうようよと泳ぎ出てくるのだ。とても愉快。