東陽片岡先生「お三十路の町」3巻

tawachi2004-09-01

 特に確たる目的もないがついふらりと本屋に行く。無論「ドロヘドロ」の新刊を買うべき(今回のおまけには大葉餃子のレシピが付いているそうで当然のことながら一刻も早く作るべきである)ではあるのだが諸事情により今は買えないので表紙の確認だけで我慢する。能井か。ビニールの上から指でエンボスの感触を楽しんでいると、ふと横に東陽片岡先生のお漫画が並べて置いてあるのに気づいた。「お三十路の町」3巻、先生9ヶ月ぶりの待望の新刊だ。最近先生の本が出なくて寂しく、そろそろ発売されないかと思っていたところで大変嬉しい。ダッシュで風を切りつつレジへ持って行く。
 一昨年、1・2巻が立て続けに出て(あの年は哀愁劇場も出て東陽先生豊作で幸せだったなあ)以来2年もほったらかしになっていたのでてっきりこのシリーズはあれで終わりだと思っていたがまだ続いていたのね。でもこの巻で完結と書いてある。なんと。まあ先生の漫画はいつも同じなのでどこかでコンスタントに描き続けていてくれさえすれば良いのだが小学館から切られるのはちょっと辛いんじゃないかと勝手な心配をしてみる。
 で内容だが、いつも通り安定しきった画力で小汚い哀愁をみっしりと描いてあってひたすら笑わせ安心させてくれる。これぞ職人芸。