腹をこわす

 朝方猛烈な腹痛に襲われて目を覚ましトイレに駆け込む。涼しいのに毛布一枚で寝てしまったのが原因かとも思うが昨日の晩飯のせいという可能性もある。昨夜またゴーヤチャンプルーを食ったのだが、材料に少々不安があったのだ。
 まず豆腐。豆腐は2丁あり、うち1丁は賞味期限が2日切れ、もう1丁は1日切れていた。2日切れの方を包丁で開封すると、豆腐の浸かっている水が白く濁っており、流しに捨てるとぬるぬると糸を引いた。豆腐自体の見た目や匂いは大丈夫そうに見え、洗えば食べられるのではないかとも思うのだが、やはり不安なので仕方なくゴミ箱行きにする。もう1丁の1日切れの方は、水の白濁は見られたもののぬるぬるしていたりはせず、一応安全と判断して(というかこちらだけは安全と思わないとゴーヤチャンプルーが食えない)水切りをして料理に使った。
 しかしいくら足が早いとはいえ2日過ぎただけでここまで明らかに腐るというのはおかしくないか。買ってすぐに冷蔵庫に入れておいたというのに。店の管理に何か問題があるのかもしれない。例えば運んできて低温室に入れるまで室温で放置、とか。あそこで生ものを買う時には要注意だな。
 それからゴーヤ。もう時間が経ってずいぶん鮮度が落ちている。全体的に緑色が薄くなり、ところどころ黄色くなって組織がぐずぐずになっている部分もある。そういった見るからに青少年に有害な部分だけを切り落とし、残りを刻んで普通に使う。まあ加熱もするし大丈夫だろう。
 あとついでに豚肉も賞味期限を3日ほど超過していたが、こちらは見るからに問題なさそうで、この程度ならむしろ熟成が進んで美味しくなろうというぐらいのものだ。
 そのようなスリリングかつショッキングな材料で構成されたゴーヤチャンプルー。味はまあだいたいいつも通りだ。ただゴーヤが少々萎びていて、それだけなら何てこともないのだが、時々鮮度の落ちが激しい切片があってうっかり口に入れると熟れすぎてぐずぐずの粉っぽくなった瓜の感触がして物凄く気持ち悪い。あと豆腐も一応は大丈夫そうに見えたがあちらの水の腐ったぬるぬる豆腐とただの1日違い、油断はできない。部分的に腐っているところがあって口に入るとえらいことになるかもしれない。そうやってびくびくしながら食べるゴーヤチャンプルーはいつもと同じ味のはずなのに何か全然味がわからずあまり美味しくなかった。がっかり。