ARCH ENEMY「DOOMSDAY MACHINE」

tawachi2005-07-21

 残念なことにクリストファー・アモットの在籍最後の作品となってしまった6thアルバム。個人的にこのバンドは1stが最高傑作だと思っており、暴虐パートにメロディアスなギターが切り込む瞬間のカタルシスという点であのアルバムが最も好きである。しかしその後だんだんと妙に落ち着いてしまったというか、作を重ねる毎にその辺の魅力が薄れてきている気がする。特にアンジェラ・ゴソウが加入した4th「WAGES OF SIN」あたりは、メロディにしても攻撃度にしてもどうも中途半端な印象で今ひとつ好きになれなかった。それでもその次、メロディを最小限に留め、ノリの良さに重点を置いて勝負してきた5thは「これはこれで」という感じでかなり楽しめたが。
 そしてこの新作「DOOMSDAY MACHINE」である。前作でメロメロなギターを控えめにした反動なのか何なのか、全編気持ちいいぐらいにリード・ギターが弾きまくりのアルバムになっている。曲もやけに凝っており、様々なリフとメロディが目まぐるしく現れる。あからさまにプログレ的な展開もあり。とにかく前作・前々作に比べてメロディアスな印象。メロディの量だけでなく質自体もここ最近にないぐらい充実しているというのが素晴らしい。加入当初はやや単調なきらいのあったアンジェラのヴォーカルも、特に低音での説得力を増しており相当な迫力だ。成長の跡とベテランとしての貫禄を見せつける力作。いつもながら完璧過ぎるぐらい完璧なボーナストラックのライヴ音源も凄い。