WITHIN TEMPTATION「THE SILENT FORCE」

tawachi2005-02-02

 オランダのシンフォニック・ゴシック・バンドの3rdアルバム。1stの頃のメタル色はほとんど消え失せ、シャロン嬢の歌唱のバックをド派手なオーケストラとクワイアが飾り立てる、という大仰なサウンドは前作「MOTHER EARTH」の延長線上にあるものだが、今回は前作さえも遙かに超える堂々たるシンフォニックぶりに圧倒される。前作では少しポップ面が強調され過ぎた曲もあり、個人的にはところどころ取って付けたようなわざとらしさが鼻についたりもしたが、今作では潔いぐらいにシンフォニックに徹底しており、ポップさも緻密なアレンジで荘厳な曲に上手く溶け込んでいて素晴らしい。すげえアルバムだ。ただここまで作り込まれてくると、今度は中心に据えられているヴォーカルが(決して下手なわけではなくむしろ上手い部類だと思うのだが)単調で物足りなく聞こえてしまうのが唯一の欠点か。