DARK TRANQUILLITY「CHARACTER」

tawachi2005-01-23

 前作「DAMAGE DONE」からライヴDVDと企画盤を挟んで2年半ぶりにリリースされた最新7thアルバム。今回はとにかく激しいのがやりたかったとのことで、確かにスピーディな曲が多く、ミカエルのヴォーカルもデス声のみ。デス声自体もいつも以上に歪んで攻撃的だ。ファストであるという点で「THE MIND'S I」にも似ているが、「PROJECTOR」以降培ってきたメランコリックなメロディが全編において溶け込まされていて、その意味では確実に前作の延長線上にあるアルバム。そのダークで儚げなメロディの質もますます高まり、キーボードのアレンジと相俟って、スピーディではあってもむしろ繊細で内向的な雰囲気を漂わせているあたりも全く現在の彼ららしい。前作を超える最高傑作。弐瓶勉風味の巨大建築物アートワークも実に素晴らしい。ニクラスはいつもいい仕事をするんだが自分のバンドの作品を手掛けるときには特に気合いが入っている気がするな。