陰陽座「組曲『義経』〜夢魔炎上」

tawachi2004-10-27

 微妙にヴィジュアル臭漂う瞬火ヴォーカル主体のキャッチーなHR曲「悪忌判官」に続く「組曲義経』」第二楽章は、14分に及ぶプログレッシヴな大作。幾つものパートに分かれて激しい場面展開を見せつつもあくまで暗くメロディの美しさが際立つ様は「百鬼綾乱」の頃を思わせ、これなら最近の陰陽座は売れ線に走ってつまらんとお嘆きの方々も納得せざるを得ないのではないか。これまで以上に気合の入った語りもしっかり入っているし。瞬火演じる頼朝がえらい悪そうなのでちょっと笑える。しかし「悪忌判官」のキャッチーさで一般ファンを引き込んでおいて(かどうかは知らないが)次にこれとはかっこ良すぎる。鈴の音から始まる来月リリースの完結編「来世邂逅」も楽しみだ。いつもの美バラードだろうか。でもいちいち曲が切れるのはちょっとアレなんでそのうちフルヴァージョンで出して欲しいな。シングルと同じのをただくっつけて出しても意味がないだろうからライヴ盤に収録するとか。というかライヴに行けってか。カップリングの「傀儡忍法帖」はファンキーなお祭り曲。小節回しまくりの黒猫のヴォーカルがイカス。このシングル1枚で黒猫の多種多様な上手さが味わえていいなあ。