迫り来るうどんの恐怖

 そんな殺気立った私の今日の晩飯はうどん。生麺にもかかわらず賞味期限が2か月以上も切れているという戦慄の一品。とりあえず見た目は普通だ。ごく普通の生麺だ。全体的に黄ばんでいるような気がするがきっともともとこういう色なのだろう。袋を開けてみるが特に糸が引いているようなこともない。以前に見た腐った生蕎麦はところどころ赤く変色し糸を引いていたがそのようなことにはなっていない。匂いを嗅ぐとほんのり酸っぱい香りがするが、これもきっと元からだ。ほら原材料に酸味料って書いてあるし保存料として加えてあるに違いない。絶対そうだ。間違いなく大丈夫だと確信したので湯を沸かして茹でる。途中で脱酸素剤の袋が浮いてきて情けない気分にさせられたが支障はない。茹で上がった麺を水で冷やし、天かすとねぎと半熟卵を加えぶっかけたぬきうどんにして食った。味も問題ない。たいへん美味しい讃岐うどんだった。こんなに美味しいうどんが腐っていたなどというわけがないそうに決まっている。もし後で腹が痛くなるようなことがあってもそれはこのうどんが原因というわけではない。大丈夫だ。